福島県会津若松市にある地域密着型総合病院

竹田綜合病院

一次脳卒中センターコア施設とは

　当院は2019年４月に日本脳卒中学会から「一次脳卒中センター」として認定されておりましたが、昨年の2022年10月に、一次脳卒中センターコア施設（地域において中心的な役割を担う脳卒中センター）として認定を受けました。

　　脳卒中では発症直後の迅速な治療が転帰改善の鍵であり、どこに住んでいても同じような治療を受けることができる診療体制が必要です。
　迅速な治療のひとつに、遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(recombinant tissue plasminogen activator：rt-PA)という薬剤の使用があります。この薬剤は2005年に日本での使用が認可され、脳の血管に詰まった血栓を点滴で溶かすことができますが、原則として発症から4時間30分以内に限り使用が可能です。
　日本脳卒中学会はこの薬剤を使用できる施設や医師の基準（適正使用指針）を定め運用してきました。この薬剤による治療を24時間365日可能な施設がどこであるかを一般市民や医療従事者にも分かるようにするために、日本脳卒中学会はこれらの施設を「一次脳卒中センター」として認定し、　当院は2019年４月に日本脳卒中学会から「一次脳卒中センター」として認定されています。

　その後、急性期脳卒中の治療のなかで、rt-PA静注療法に加えて機械的血栓回収療法（カテーテル治療）の治療効果が高いことを鑑み、この治療の実績や診療体制をもとに常時（24時間365日）機械的血栓回収療法を行える施設に対し「一次脳卒中センターコア施設」（地域において中心的な役割を担う脳卒中センター）が同学会から委嘱されることになり、当院は2022年10月に「一次脳卒中センターコア施設」に認定されました。

　また、「一次脳卒中センターコア施設」は機械的血栓回収療法を含む超急性期治療のみでなく、リハビリテーション・介護・福祉連携までの切れ目のない対応が要求されています。その一環として、当院では「脳卒中相談窓口」を設置しました。
　ここでは、脳卒中の医療・介護・福祉に精通した相談員が、急性期医療機関における連携窓口として回復期・維持期(生活期)患者サポートセンター、障害者就労・生活支援センター、地域包括支援センターなどと協力し、脳卒中患者さんやそのご家族に必要な指導や情報提供を実践しています。

　今後も地域の中核となる脳卒中センターとして、より質の高い医療を提供できるよう活動して参ります。