放射線治療の流れ
1.治療依頼
当院の各診療科の医師ががんの治療法に放射線治療が有効だと判断した場合、放射線治療室に治療依頼が出されます。それを受け、放射線治療室での診察日が決定します。
2.診察
診察日当日は放射線治療医より、現在の体の調子や病歴などの質問、放射線治療の流れや副作用についての説明があります。説明を聞いて同意が得られたら、治療開始日を決定し同意書にサインをして頂きます。
診察は、これからの治療方針を決定する重要な場です。そのため、可能な限りご家族同伴でお願い致します。
3.治療計画CT撮影
診察終了後、CT(コンピュータ断層撮影)装置で治療を行う部位を撮影します。この画像が治療計画を作成する際の基準となるため、数日前に診断のCT画像を撮影した場合でも、もう一度撮影します。
撮影の際に直接、体にマジックペンで線を書きます。この線は放射線を照射する時の目印となる大事な線です。消さないように注意してください。
肌着に線の色が移る場合がありますので、黒など色の濃い肌着の着用をおすすめします。
4.治療計画作成
撮影した画像を基に、放射線治療医が治療計画を作成します。がんに対して、どの方向からどのくらい放射線を照射するか、何回照射するかなどを決定します。その計画を診療放射線技師が治療装置へ入力し、検証作業を行います。
5.診療初日
治療初日は、放射線が治療計画通りの場所に照射されるかを確認するために写真を撮影したり、新たに体に目印の線を書いたりするため、入室から退室まで25分前後の時間がかかります。(放射線が当たっている時間は数分です。)2回目以降は15分前後で終了します。
6.再計画
人によっては治療期間中に、もう一度CT装置で治療部位を撮影する場合があります。がんが縮小した場合などは、それに合わせて放射線を照射する範囲を縮小したりします。